ブログのトータリズム

(完全SPAなのに)店舗発注にこだわるユニクロ

2011年06月20日

ユニクロの営業店舗はエリアで東西2部、それぞれが7ブロックに分けられる。したがって組織は東西2名の営業部長、7ブロック×2大凡名のブロックリーダーで構成される。さらにその下に約120名のSV(スーパーバイザー)がつく。SV1人当たりの担当店舗数は平均約6店舗だ。こう記すと、いかにもこれら本部要員が全国に散らばる店舗を上意下達方式で管理するようなイメージがあるが、実態はそうではない。少なくともそのベクトルは逆だ。ユニクロの店舗と本部の関係における、あるべき姿をYは次のように語る。「店長が会社やチェーン全体の問題を発見できないような小売業はダメだと思う。課題や問題点はあくまで店舗で発見して、店舗の人が考えて、そのことを一番効率よく支援したり、店長と相談したりして効率的な仕組みを作るのが本部の役割だ」つまり、「本部は店舗を支援するためにこそ存在」(Y)し、したがってユニクロでは、「本部で考え、店舗で実行なんてあり得ない」(同)ということになる。こうした店舗主導主義は、単なる掛け声やあるべき論に留まらない。たとえば現在、ユニクロ直営店における店舗発注比率は平均約5割に及ぶ(シーズン立ち上り期7割/処分期3割)。この業界をよく知る人には説明不要だろうが、これは大変まれなケースだ。どういうことかと言えば、ユニクロのような全国規模の完全SPAチェーンに、そもそも店舗発注という発想と仕組み自体が馴染みにくいからである。たしかにリピートオーダーという面では効力を発揮するだろうが、そのやり方をひとつ間違えれば、生産、販売両面で混乱をきたす可能性が高く、非常に難度の高いオペレーションといえる。下手をすれば、SPAシステムそのものの否定にさえつながりかねない。しかし、あくまでユニクロは店舗発注にこだわる。それは効率とかシステム云々という以前に、同社の「イズムがそうさせているように映る。